ここでは、側方路線影響加算の評価方法について説明します。側方路線とは「角地」のことです。角地は多々ある土地の中でも使い勝手がよい区画ですので、土地評価においてもその影響はどのように反映されているのかもお伝えします。
側方路線影響加算(角地)の要因
2つの道路を交差し、または屈折したところに位置する宅地を「角地」または「準角地」といいます。一般に、角地は中間画地に比べて、次のような増価要因があると考えられます。
- 接面道路の系統性および連続性の向上
- 日照、通風の確保
- 建ぺい率の角地加算、出入りの便などによる建築設計の多様性
したがって、角地については、正面路線の奥行価格補正後の価額に、側方影響加算率を使用して計算した価額を加算します。
上図のような、角地については、まず各道路からみた奥行に基づき、奥行価格補正を施した価格を比較して正面路線価を判定し、次いで側方影響加算率を加算して評価します。
正面路線の判定と評価額
(1)正面路線価の判定
実際に出入りしている路線であるなどに関係なく、それぞれの路線価に奥行価格補正率を乗じた価格の高い方をもって正面路線価とします。
1(イ)路線
20万円(路線価)×0.97=19万4千円
※奥行9mの奥行価格補正率0.97
2(ロ)路線
19万5千円(路線価)×1.00=19万5千円
※奥行15mの奥行価格補正率1.00
1 < 2 のため、(ロ)路線が正面路線価
(2)評価額の計算
19万5千円×1.00+(20万円×0.97×0.03)×135㎡(地積)
=2711万700円
※正面路線価19万5千円、側方路線価20万円、側方影響加算率0.03
角地
2つの道路が交差し、または屈折したところの接点に位置する画地
準角地
角地のうち、一系統の路線の屈折部の内側に位置する画地
では、下図のような角地の場合はどう評価(計算)すればいいのでしょうか
19万5千円×1.00+(20万円×0.97×0.03)×10/30×135㎡(地積)
加算率の後に赤字で書いた調整割合を入れます。
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以上、側方路線影響加算(角地)の要因と評価方法を説明しました。
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